私の父が本業とは別にECサイトの運営を始めたのは今から10年前の話である。当時、まだ大手の企業サイトしかなかった時に、小さなネットショップとしてサイトを立ち上げた。それはビーズアクセサリーのパーツを売るというもので、当時ネットショップを利用したこともなく、知識に欠けていた私にとってECサイトの運営を始めた父はなんとなく最先端を行っているような気がして、とても誇らしく思えた。高校生だった私はアルバイトとしてその運営の手伝いをするようになり、高校を卒業してからは本格的に正社員として、そのショップで働くようになった。気が付けば、商品の管理から注文商品の発送、サイトの更新などなんでもこなすようになり、自分で言うのもなんだが、スタッフの中心として8年間勤務した。訳あって今は退社した身だが、今でもできることは手伝うようにしている。独学でホームページビルダーを使ってすべての販売ページを制作し、毎日夜遅くまで商品のアップのためにパソコンの前に座っている父を見ていると、何もせずにはいられないのだ。個人のECサイトの運営は決して楽ではない。立ち上げる事は簡単かもしれないが、それを何年も売り上げを落とさないように更新しつづけることは、大変難しいと思う。いつか私も自分のネットショップを持ってみたいと考えるが、父の背中を見ていると並大抵の根性では続かない、世の中は厳しい。そう思うのである。